実務講座「第2回 会社設立の効果(法人成り)について」
第2回 会社設立の効果(法人成り)について
「会社を設立するのがいいのか、個人事業にしておいたほうがいいのか?」とよく聞かれます。全ての方が会社を設立すればいいかというと、そうではなく、事業から得られる収入が低ければ、累進税率を使う所得税、つまり個人のほうが有利です。またその逆もいえます。
■会社を設立した場合の代表的な効果
- 信用
- 会社組織のはうが、社会的、取引先などの対外的な信用は個人よりもあるでしょう。この信用が確実に営業上プラスになるはずです。
- 節税
- 節税方法は会社のほうが、個人より圧倒的に多いと断言できます。
例えば、会社を設立し社宅制度を活用したり、家族で給料を分けるだけでもかなりの節税になります。 - お金(資金の調達)
- 会社組織にすると、個人だと全部自分でお金を用意するのとは違い、第三者からの出資という方法があります。
また、金融機関からの融資も個人よりはスムーズにいきます。 - リスク
- 会社は有限責任(自分が出資した範囲内)、個人はすべて自分の責任となります。
ただ、実際は借入の際、会社の代表者の個人財産を担保する個人保証がつくのであまり変わりがありません。
これから大きく事業展開をするなら、早めの会社設立は大賛成です。ただし、面倒なこともあります。それは経理。複式簿記で経理をするので初めは大変だと思います。
会社設立が優秀な税理士と知り合い、いい信頼関係を結ぶきっかけになればと考えています。